なにかが起こる前に





ある男が酒場に入ってきて叫んだ。
「マスター、ダブルを直ぐにくれ、なにかが起こる前にだ!」

その男はダブルを飲み干し言った。
「もう一杯だ、なにかが起こる前に!」

5杯目の後、マスターはそのお客に訊いた。
「なにかがなにかがっておしゃいますが一体どういう意味なんでしょうかね?」

「オレは支払えね~んだよ、、、」


     *    *

マスターはお客の勢いに押されて、次から次にとドリンクをサーブしたかと思いきや、結局5杯もタダ飲みのみに終わるんでしょうか。

いや、次にはなにかが(ドイツ語原文ではKrach)衝突、つまりケンカが起こるということでしょうか。
いやいや、(umg.) Bankrott, wirtschaftlicher Zusammenbruch という意味もあるということですから、
お客は最初から無一文だということを前もって宣言続けていたということにもなるのでしょう。

マスターが早く気付けば5杯目も注ぐことはなかったかも。尤もお客を信頼してのサービス業ですし、、、。お客を疑っていては商売はつとまらない。そんなことは分かっている男だからそれを逆手に取ったことでも
勢いを付けておっ始めたのかも、色々な意味があるなにかという単語をたんと使って。
ドイツ語原文と単語解説→