興奮を隠せない顧客が自動車修理工場の所有者の所へやって来た。
「お宅には素晴らしい従業員が一人いますね。
その従業員のことを今しがた眺めていたんですよ、
オイルは一滴もこぼさなかったし、ボンネットは実に慎重に閉じるし、
指紋も拭きとった。
そしてドアーを開ける前には手を洗って、運転席に収まったと思ったら実に慎重に街へと走って出て行ったんですよ」
「何の不思議もないね」と工場の主人は言った。「あの車はあいつが自分で所有している車なんだから」
Autowerkstattslobgesang
いわゆるマイカーの所有者の姿勢について称賛しているとは思っていなかった
のですよね。素晴らしい従業員だ、お客の車に対してはとても丁寧な扱いをする人だと
驚き嬉しくなってしまったのですね。
ところが、ところがです、ドイツ語でもちょうどピッタリの表現がありますが、
ご存知でしょうか。 Der Schein trügt.
要するに、見掛け倒しということですよね。
または Der Schein trügt oft. とも言います。
oft しばしば、そう、しばしば なんですよね、残念ながら。
* *
また、こんなこともよく聞きます。
Vertrauen ist gut, Kontrolle ist besser!
意味は明々白々ですよね。ちょっと人間不信の節が感じ取られないこともないようですが。
期待通りにやってくれるものと信頼、任せきっていたのに、後でしばらくたってから見たら結果は不満足なものだった! 裏切られた! といったようなバカを見ないようにするために、信頼しながらも念には念を入れてなさい、という人生経験豊かな人からの人生訓でしょうか。
逆説的なことを主張する人もいるようですが、
Kontrolle ist gut, aber Vertrauen ist besser!
何の領域でのことでしょうか? 経済成長率がどのようになるか常にコントロールしながら、上方修正したり、下方修正せざるを得ないとか、でもそんなことに一喜一憂するよりも信じてゆく方が精神的にも健康的とか(笑)。
皆さん、騙されないように目をカッツと見開いて、耳の穴をかっぽじいて、見分けましょう、聞き分けましょう。
* *
その従業員は別に見掛け倒しなことをやっていてわけではないのですよね。
自分の車に対しては実に親切に応対していたということですよね。
従業員を見ていた顧客が自分勝手に、いわば思い込んでしまった。
誰が悪いということではありませんが、、、顧客は結果的に騙されていた?
ご主人の種明かしでいっぺんに目が覚めてしまったのですね。
結論:自動車修理工場では[讃歌]は聞くことは出来ないのかも。
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